第19回生ごみリサイクル交流会2011

このマイナーな会と私は仕事以前からのおつきあい。といっても誰も知らないことなんだけど。15〜16年前、主催団体のNPO法人有機農産物普及、堆肥化協会から夫宛に封書が届いて、えっと思ったことがある。だって、夫は有機農産物などに興味があるとは思えなかったから。なにか取材でもしたかったのか、今でもわからない。

私は生ごみ堆肥化を対象に取材していて、当然この交流会も毎年参加してきた。全国の事例が1日で学べるのだから、取材者としてはこんなにおいしい話はない。会費は破格の3500円なのに毎年500人を超える参加者で会場は熱気に溢れる。たかが、生ごみ、されど生ごみなのだ。しかし、今年は主催者の発表によれば、355人。震災もあって東北からの参加者が少ないこともあるだろうし、原発事故によって農業、ことに有機農業家は交流会どころではないのであろう。

主催者を代表して理事長の瀬戸昌之先生が、「小さくても自立した循環型の社会を作り上げてきた街や村が、原発事故によって不当にも壊されてしまった」と怒りをあらわにしていたのがとても印象的。生ごみをリサイクルするのはとても知的な取り組みなのだ。さまざまな人を動かし、知恵を分かち合い、その先にある豊かな大地を基盤にしたコミュニティの再生までを見通す。少しづつ積み上げてきたのに震災と原発事故とさらに農業を破壊するTPPが覆いかぶさってきた。確かにピンチだが、私たちが進む方向は明確になったともいえる。

小田原市職員も分科会で会場から発表したと聞く。去年は私だったっけ。小田原市民は意識が高いと誉められた。すかさず、町田市民に言われた。「小田原市は条例化してるの?」「う、どうだっけ」こうして市民同志が生ごみ堆肥化について自慢し合えるようになるのは悪くない。

小田原市生ごみ堆肥化事業はこちら
http://www.city.odawara.kanagawa.jp/field/envi/refuse/jigyo/namagomitaihika.html

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