予防原則

写真は、小田原市の市報12月号である。表紙の赤ちゃんの笑顔、みんなで子育てしようというタイトルもいい。内容も、いかにも「いのちを大切にする小田原」らしく、さまざまな市民が若い母親と赤ちゃんを大切にしているかがわかる。

だからこそ、今日のこのニュースには、怒りとやられたという感じだ。

食品大手の明治(東京都江東区)は6日、粉ミルク「明治ステップ」850グラム缶の一部から1キロ当たり最大30・8ベクレルの放射性セシウムを検出したと発表した。厚生労働省によると、粉ミルクからのセシウム検出は初めて。乳製品の暫定規制値(1キロ当たり200ベクレル)未満で、毎日飲んでも健康に影響ないレベルとされているが、同社は「安心して使っていただくことを最優先する」として、検出された製品と近い時期に製造した同銘柄の約40万缶を無償で交換する。

 セシウムが検出されたのは、同社埼玉工場(埼玉県春日部市)で3月14〜20日に製造した粉ミルクを使ったものの一部。11月28日、「ステップで放射性物質が出たと聞いた」と報道機関から問い合わせがあり、在庫分などを調べたところ、21・5〜30・8ベクレル検出された。前後の期間に製造した粉ミルクを使った商品は、いずれも検出限界値(1キロ当たり5ベクレル)未満だった。

 原料の粉乳は大部分が豪州など外国産で一部は北海道産だが、いずれも東日本大震災以前に製造された。同社は、粉乳を水などと混ぜ合わせて噴霧したものを熱風で乾燥させて粉ミルクを作っており、「乾燥の過程で取り込んだ外気に含まれるセシウムが影響した」とみている。

 同社は4月末から毎月1回程度、放射性物質の定期検査を行っている。3月製造分については関東地方で大気中の放射線量が高かった3月21日のものを調べたが、検出限界値未満だったという。

 厚労省は「暫定規制値を下回れば健康への影響は考えられない」とする。一方、子どもは大人より放射性物質の影響を受ける可能性があるとして、乳児用食品の区分を新設し、現行より厳しい規制値を設定する方針だ。という。専門家は「粉ミルクは薄めるから大丈夫」と言っている。大丈夫だろうか。そんな研究していたのだろうか?そもそも子どもにどんな数字であっても被曝させてはいけないのだ。明治にではなく、東京電力に責任をとってもらいたい。

しかも、日本産婦人科学会の見解はこうだ。
http://www.jsog.or.jp/news/html/announce_20111208.html

外気に含まれるセシウムということなら、紙オムツは?生理用品は?ぜひ厚生省に調べてもらいたい。原発は日本の企業を潰していくのだ。日本の経済のために原子力発電を再稼動させるなどは夢想に過ぎない。赤ん坊のいのちの糧を奪って、誰のための経済発展だろうか。