[暮らし]1本の管になれ

パスカルが歌を唄っていたのかわからないが、「人間は、考える葦である」というのは言いえて妙である。葦は、竹と同じように中が空洞なので笛にもなる。ギリシャ神話では、妖精シュリンクスが牧神パンに追われて葦に身を変えたところ、風を受けて音がなったため笛に変えられたという逸話もある。葦は風を通す楽器なのだ。実に理にあっている。人間は、考える1本の管である。美しいピアニストに「お尻の穴をしっかり閉じて1本の管のように息を通してくださいね」と言われると、ちょっと恥ずかしいが、上手に歌うにはこれが一番なのだ。

1970年、デモの合間に東大駒場キャンパスでコーラスをしていた仲間が1年に1回夏合宿と称して、1泊2日唄いまくっている。当時の指揮者・中島良史先生には、今でも反骨精神に富んだ指導をしていただいている。あくまでアカペラで。ピアノに頼るな。天から降りてくる音に従えって。絶対音感がない身にはかなり難しいし、不可能。と知りつつ、言い続けている先生っていうのもすごい。「君が代」の音楽的欠陥から国歌に反対した作曲家中田喜直の話もなかなか興味深かった。

ピアニスト 田中理恵さんのHP↓ねっ、美人でしょ。

http://piano11.exblog.jp/18311494/