[暮らし]宮城県の絆・復興計画

日本は資源を輸入し工業製品を輸出することで成り立つ貿易立国であることは幼い頃から知ってました。だから、宮城県の仙台工業コンテナ港が石巻漁港よりも先に復旧させるのはいたしかたないのかもしれない。ガソリンも家電の部品の原材料も家畜の飼料も、昨年の春から夏には入らなかった。だからとっいって、日本有数の漁港である石巻港が手付かずとはどういうことだろうか?港が整備されなくては、水産業は復旧できないではないだろう。しかも「水産業復興特区構想」をかかげ、漁業権を民間資本に開放し、漁港を一挙にまとめてしまうとは、漁民の怒りを買うには決まっている。東日本大震災復旧・復興みやぎ県民センター代表世話人の網島不二雄さんは、「本来、自らの力で自然と向き合って生きてきた農民や漁民のコミュニティは強い地域力を持っている。その力を市場原理の枠だけでとらえようとしていることが、間違っている」と、国のあげる「単なる復旧ではなく、創造的復興」にのった宮城県のやり方に怒りを隠さない。さまざまな市場原理の間違いが指摘されているが、現実はこんなふうに大企業中心、市場主義中心の復興をしているにすぎないんだ。なんだか、考え込んでしまう。復旧とは、rehabilitationと表現され、つまり癒しのないところに復旧はないという指摘も心に刻んでおきたい。