[食]米のとぎ汁が環境を汚してるの?②

newmoonakiko2006-02-16

昨日は、お米を研ぐ作法は残したいということを書いた。今日は、本当にお米のとぎ汁が、川や海の環境汚染源かという問題を考えてみたい。全国無洗米協会のHPを見ると、東京湾の汚染原因の70%はトイレの排水と台所や風呂場・洗濯からでる家庭排水で、生活雑排水の大半は炊事排水。その中でもっともウエートが高いのがお米のとぎ汁。お米のとぎ汁には、リンや窒素分が多く、富栄養化の原因になると。
こう書かれると、「えー、そうだったの?」と炊事をしてきた主婦は思うのももっともだ。でもね、私は天邪鬼だからかな、変だと思うの。まず、家庭排水の中でのトイレと台所から出る排水の割合が明確ではない。当然、トイレの方が多いはずだ。そこをとばして、台所排水の95.8%が米のとぎ汁だと。全体からいえば、どのくらいの割合になるかわからない数字をあたかもすごい数字のように言っているにすぎないのではないか、と思う。
昔、私の母などは、お米のとぎ汁は庭の草木にやり、大根や里芋を煮る時に使いっていた。それは、流すと汚染物質になるからではなく、お米のとぎ汁の中に栄養があることを知っていたからだ。
では、いつから汚染物質と汚名を着せられてきたかと言えば、やはり川や海の浄化能力が落ちてきたからで、米のとぎ汁が川や海を汚くしたわけではない。要するに有機物を食べてくれる自然界の微生物がいなくなってしまったことが原因なのだ。無洗米にしたら水環境がよくなるなどというのは短絡的。無洗米に補助金をつける市町村があると聞くが、なら石けん(合成洗剤ではないもの=自然界では分解できない化学物質が入っていないもの)にも補助金をつけ、川はコンクリート三面張りをやめるべきだ。
こういう考え方をする人はいないかと思っていたら、いましたよ。府中市のお米やさんが。すごく長いので全部読むのは大変かもしれないが、無洗米に疑問を持つお米やさんがいることは心強い。
http://www.107heaven-earth.com/musen/musen1.html 
(このテーマは後日につづく)