根岸吉太郎くん、おめでとう

newmoonakiko2006-05-24

「ねえ、ねえ、今日はこの映画を見てきたよ。最後が物足りなかったけれど、なかなかよかった」。息子が差し出したパンフレットは、「雪に願うこと」。北海道の「ばんけい競馬」の厩舎を舞台にした帯広の作家・鳴海章の小説の映画化で、東京国際映画祭・グランプリ作品。さらに監督賞など、史上初の4冠!その監督は根岸吉太郎。私は、思わず「元気だったんだねぇ」と声に出して言ってしまった。根岸くんもまた、団塊の末っ子で、高校の同級生。当時生徒会長。私の所属する新聞局と生徒会室は、共有だったのか、部室にいくといつも彼がいた。ゆったりと、しかしながら熱っぽくしゃべる生徒会長の顔をはっきりと思い浮かべることができる。しかし、個人的に何か話した記憶がまるでない。狭い部室なのに。そのことを残念とも思わない。私は、私のことで忙しく、そばに誰がいようと関係なかった。しかし、目の端にいたよなぁ。同じ空気を吸ってたよなぁ。という昔話をしたら、息子がちょこっと尊敬のまなざしを向けた後、こう呟いた。「あなたは、彼の好みじゃなかったのね」。そうか、そういう問題だったのか。いやいや、当時の男子と女子というものは・・と話そうかと思ったがやめた。当然、私の分が悪い話だし、そもそも私の勘違いかもしれないし。もっとも、息子には母親にセーラー服姿の青春があったなんて想像できないだろう。
ともかく、根岸くん、グランプリおめでとう。そして、私の株を上げて?下げてくれて、ありがとう!