イメチェン蒲鉾

newmoonakiko2006-07-02

小田原の名産は、名実共に蒲鉾である。この地で蒲鉾が作られたのは、室町時代だという。途方もない時間を人々に食べ続けられてきたわけで、よくぞ今まで消えることなく名産の名をほしいままにしていると感心する。察するに蒲鉾の危機も数々あったのではないか。ずーっと前のことはわからないが、一時蒲鉾は添加物でできていると言われ、工場の裏手には添加物の材料が山と積まれていると噂されたものだ。小田原に住みながら、小田原の蒲鉾は食べず、わざわざ生協の蒲鉾を買っていたこともある。お正月らしい紅白の蒲鉾から遠く、もちろん家族には不評だった。
しかし、名産は生き延びなくてはならない。それが、宿命なのだ!添加物の塊を一新したのが、小田原大手蒲鉾メーカー「鈴広」さんだ。「かまぼこは最高の健康食品」というコピーを小田原駅で見たとき、私は思わず、「やるなぁ」と歓声をあげたものだ。それから、どのぐらいの歳月がたつのだろうか。岩手県に暮らす知人は、アトピーの子どもでも「鈴広」の蒲鉾なら食べられると言って、近くに来るたびに買い上げていく。「やるなぁ」から「ほほー」と、認識を改めたのは言うまでもない。
頂き物の「鈴広」の練り製品。天然塩使用、化学調味料・保存料未使用とある。