三里塚の有機野菜

newmoonakiko2007-06-07

おいしそうな水菜、三つ葉、レタス、青梗菜・・。これ、三里塚・地球的課題の実験村で栽培された有機野菜たち。ドレッシングなど不要。そのまま、バリバリ食べたい。さすが、70年代初めから、堆肥を作り、有機を目指した農園である。ほっくりした土、すっきりした空気だ。この農地すれすれにジャンボ飛行機が飛び交うことを除けば、非のうちどころはない。遠くに東峰の森、かたすみに押し込められてしまったが、それでもまだ実存しているこの土地の神さま。まっすぐ伸びる畦道。40年前の農村の姿をわずかだが想像できる。
戦いのための戦いではなく、農民として敢然と生き続けている人たちがいるということは奇跡ではないか。この地における新国際空港反対闘争は、90年代、成田問題シンポジュウム、円卓会議を通して、政府・運輸省が国民に謝罪し、今後農地を強制収用する強権的な工事はしないと確約したことで終結したように見えた。その時、2期工事の跡地に実験村を建設するよう提案したことが、この「地球的課題の実験村」のはじまりである。しかし、国は2期工事は完全に断念したわけではなかった。現在、2本目の滑走路は3500mを予定し、2180mが完成。残り1400mの地帯に実験村の農地がある。6軒の農家が、消費者とつながり、経済的基盤を作りあげているという。未完成の滑走路に積みあげられた牛糞堆肥の山、その先にある有機畑。私にはそれらが緑のバリケードに見えたのだが、それは幻想なのだろうか。