見た目はそんなに大事か

newmoonakiko2007-08-29

鹿児島県徳之島の中島律子さん。有機農法でマンゴーを栽培する全国でも珍しい女性である。取材でお邪魔してから、もう5年になるか。昨年、一昨年と、2年続いて不作で、律子さんのマンゴーフアンをがっかりさせた。みんな、今年もだめかな、と思っていたところに連絡が入った。「出荷できますよ〜」。オーバーなようだが、こういうの、とてもうれしい。と流通会社に勤める友人が言っていた。私も、うれしい。
律子さんのともだち、おばちゃんなのだが、どうやって、有機栽培をするか、ふたりで相談している様子が、とても印象に残った。南国のやしの木陰で、島の暮らしをそれとなく、話してもくれた。おばちゃんのマンゴー畑は、地元の人が食べてしまう。律子さんのマンゴーは、島の外へ送られる。おばちゃんのマンゴーは、見た目は問われない。商品になるマンゴーは、見た目が問われる。鮮やかな色、つややかな肌でなくてはならない。栽培法は、二の次になる。だから、律子さんのマンゴーは高級スーパーの売り場には並ばない。価値観の違いといえばそれまでだが、その代わり、オーガニックスーパーがこのマンゴーに注目してきた。そういったって、そうたくさんは収穫できない。


写真上は、B級品です。普通は、島の外には流通しない。A級品は、高級スーパーの基準だと不合格だそうだが、素人にはすばらしい美人に見える。
AもBも中身は同じく飛び切りおいしい。食べ物としてのマンゴーか、商品としてのマンゴーか、ここのところが難しいのだろう。そういえば、メロンのエグミがだめで、メロンは嫌いという子どもが、例の木村さんのメロンは食べたという。メロンのエグミって、化学肥料のせいか?ならば、子どもの舌は正直。食べ物は、あくまで食べ物でいいんじゃないかなぁ。地元の人が、当たり前に食べるものを売ってくれるのが一番ではないかなと思うけれど。