ナオミ・クライン

newmoonakiko2007-10-17

週半ばの休養日は宝物である。洗濯をして掃除機をかけて、横になって、積んどいた本を読む。ナオミ・クライン著「貧困と不正を生む資本主義を潰せ 企業によるグローバル化の悪を糾弾する人々の記録」。著者は、1970年生まれのコラムニスト。前作の「ブランドなんか、いらない」は世界のベストセラーになったそうだ。内容もさることながら、ひねりのきいた文章が刺激的である。硬いせんべいをかむように読む。歯が悪い私には、なかなかやっかいな1冊であるが、思わず、にんまりしてしまう表現も多い。しかし、翻訳者も苦労しただろうな。
経済のグローバル化がもたらした生々しい現実と新しい抵抗運動の性質などを知的かつ情熱をもって書き表している。すでに反グローバル化の運動は終息したというが、ここに至って日本の市民もよそ事ではないと思っているのではないか。資本主義と戦うつもりはさらさらないが、地方分権、持続可能な社会づくり、環境保護、地場産食育も、立派な反グローバル化運動だと思う。まず、自分の暮らす場所で助け合わなくてはね。