鶏の臓物

newmoonakiko2007-12-11

自然養鶏の鶏が、玉子を産むというお仕事を終えて、つぶされるという。玉子も頂いたし、肉も骨も贓物もすべて丸ごといただこうという。というわけで、山形から鶏肉が届いた。お母さんが、子どもに「ここが足でさ、ここが背骨で・・」とか説明している。でも、さすがに贓物は、気持ちが悪いんだそうだ。
最近、レバーなんぞ、売っていないし、ハツやらタンやらの贓物は、家庭料理には、無縁になってしまった。解毒されないほど、おかしなものを食べさせられた家畜の肝臓は、毒のかたまりになって、人間が食べられなくなった。肝臓が悪かった主人は、「たんぱく質をレバーからとりなさい」と医者に言われたが、医者は家畜の飼料まで知らない。
何を食べているか知っている鶏の贓物だから、安心して料理する。みんな辞退なので、全部いただく。養鶏を営む菅野家のおばあちゃんの調理法を教わり、その通りに煮込む。水であらい、一口大に切る。酒、しょうゆ、みりん、砂糖で煮込み、途中でニンンクのみじん切りを加えた。
まず、息子が「旨い。久しぶりだ」と喜ぶ。すべて、臭みがなく、歯ごたえがよい。元気な内臓!今時手作りのエサに小石まで食べた内臓だ。それによく体を動かしてたし、そこらの鶏の内臓ではないぞ〜。と、主張しているようだ。

と、思い出した。夫が大腸を切除した時、医者はおもむろにトレーに載せた贓物を私に見せたのだ。あれ以来、私は人間の体に対して見方が変わった。こと体に関しては、リアリストになれたのだ。鶏の贓物ぐらいで、キャーキャーいわないで欲しい。