地域に広げる有機農業フォーラム

newmoonakiko2008-06-28

いよいよ仕事復帰という感じかな。有機農業については、仕事というよりももっと生活に根ざしているところのものかな?今日は、大手町のJAビルで開催された「地域に広げる有機農業フォーラム」の取材。主催のNPO法人全国有機農業推進協議会は、平成20年度の有機農業総合支援対策として、普及啓発事業分野の補助金交付団体である。「だから、今日が最初のイベントなのよ」と教えてくれたのは、小田原在住の有機農業が専門の某大学教授である。

講演は、岩波新書「地域の力」の著者、大江正章氏。有機農業をはじめ一次産業が地域に根付くことでもたらす影響や新しい動きを取材したこの本は、今や2万部を越すベストセラー。葉っぱビジネスやごみの34分別で有名な上勝町や食の安全条例を制定した今治市もその中に書かれていて、私も興味深く読んだ。今や、行政関係者や議員の視察ガイドブックだという。悪いことではない。その大江氏が、「ある出版社の友人が小田原で農業を始め、その体験そのものが雑誌になる」という話が出た。後日、資料を頂くことになったが、加藤市長のこともご存知でびっくりした。

有機農業推進法ができ、市町村でも推進計画を作る作業を5年間で50%を目標にすすめられている。小田原でも有機農業を実践する農家が参加して「有機農業フォーラム」が開催された。その後の動きは定かではないが、市民を巻き込んだ「有機農業タウンつくり」を始めたい。小田原には、「あしがら農の会」や、生協と連携する「ジョイファーム」等、全国に誇れるユニークな取り組みが行われている。これを発信し、市民も共有したら、まさに「いのちを大切にする小田原」になることは請け負う。首長が率先して有機農業を推進する地域は、まだまだ少ない。

NPO法人全国有機農業推進協議会では、有機農業推進自治体会議も予定している。小田原市ももちろん参加して欲しい。

帰り道、東京駅北口丸善4階電車の見えるカフェで読んだ季刊at。山下惣一さんが、「私が有機農業をやらない理由」を書いている。早い話、「私が非電化生活をやらない理由」と同じで、(今更洗濯機や冷蔵庫のない時代に戻れるか!)それもまた一理はあると思った。が、山下さんは、最後にこう書く。「食品をめぐる不祥事は後を絶たず、政治にも官僚にも企業にも信頼がおけぬ、「崩信の時代」だそうである。・・略・・・この悪しき流れに歯止めをかけ、それこそもうひとつの、オルタナティブな世を作り直す有機的結合の「核」としての「有機農業」に期待している」と。そう有機的結合、これが大事だ。