魚売り場

newmoonakiko2008-10-03

もちろん、私だけがマグロを食べ尽くしたわけではない。しかし、街の魚屋さんの衰退ぶり、スーパーの魚売り場の縮小ぶりを見ると子供たちに申し訳なく思う。急激な人口の増加、経済成長、グルメ、飽食の時代と続き、日本人の過食は止まらなくなった。魚の原産地表示が偽造だったというが、これは今に始ったことではないだろう。もう魚もいなくなるよ、という分岐点はどこかにあったのだと思う。永遠につながる今を生きているという感覚が人間に失われてしまえば、他の生物も同じ運命をたどるのは必然である。人間などという一般論ではなく、実際私に危機感が希薄だったのだ。

先日の金子みすずの会での廣崎芳次元江ノ島水族館館長の話を思い出す。海洋生物の生存危機の中での「水族館」とはなにか?相模湾を指差して、この海の底に放射性廃棄物が何tと沈んでいるとも。食べ尽くしただけではなく、殺し続けたということ。せめて、「森は海の恋人」というように、豊かな森、つまりは土を再生し、大陸棚に魚を呼び戻さなくては。

そのためには、合成洗剤を使わない市民が増えることも大事だし、農薬化学肥料を減らす農業を広めていくことも必要だ。たとえば、小田原全地域の農家がすべて有機農業に転じたら、その波及効果は無限大と思う。慣行農法から有機農業への移行期間も、しっかり市民が買い支える。そうすれば、次世代への架け橋となれる。誰でもできる。