有機物

昨日は、神奈川EM有機農業塾の最終講義が、鎌倉市商工会議所で行われた。NPO法人EMネット神奈川が主催し、1年間月1回、座学と実習を行ったもの。自然農法国際研究開発センター、NPO法人関東EM普及協会や神奈川内でEMを活用する農家が全面的に協力した。塾生は、15名。家庭菜園レベルから、1歩進んで有機農業に参入できる人材の育成を目指す。キーワードは循環型「自給自足」農業だ。

有機農業の世界からすれば、EM農法はまさにニューウェーブだ。そもそも、EMを最初に使ったのは、福井県の自然農法稲作農家だ。それから、20数年、微生物の性質、増やし方、扱い方など、農家の理解が進んだ。有機JAS認定農家の3割が、EMを使うようになって、EM農法という言葉も定着してきた。しかし、今やEM農法も進化?して、EMぼかしも不要。EM活性液の中に作物の残渣を入れて発酵させる。いわゆる青草液肥。ここに残りのジュースでも味噌汁でも、生ごみでも、犬のウンチでも入れて、腐るか腐らないかの微妙な時期に液肥として使えというのだ。ちなみに密封しなくてもよいとか。

EM活性液に生ごみを漬ける方法は、韓国でもタイでも見た。その生ごみは、豚の餌になっていた。家庭菜園があれば、この方法で土に返すのもいいかもしれない。人間のおしっこもウンチも、害なく、有機肥料に変えることができるわけだ。食料廃棄物が、年間数千万トン出している飽食日本では、やる気さえあれば、有機物を有機堆肥にかえることができるが、貧しい国は、有機物の残渣さえない。