抗生物質の使用量

きわむ元気塾塾長の横川さんは、すかいらーく最高経営責任者で、有機農業推進法の制定にも尽力した人物。その横川さんが、講演の中でこんな数字を読みあげた。日本で使用されている抗生物質の量は、全部で1700t。うち人間の医療に使われる量は500t(病院100t・薬局400t)、食べ物に使われる量は1200t。その内訳は、牛・豚・鶏など家畜900t、養殖魚に200t、野菜果物に100t。

抗生物質を多用すると強い耐性菌がうまれると危険視されているが、どうだろうか、薬として体内に入れるよりも、食べものから摂る抗生物質の方がはるかに多いのだ。食べて元気になれるだろうか?小田原市議会では、相沢博議員が、有機農業より先に農業そのもを建て直さなくてはという質疑があった。こうした数字まで、掘り下げてみれば、農業が質的に変わらなくてはその未来がないということがわかるだろう。農薬、化学肥料を使わない農業への展開しか、農業の未来はないのだと思う。子どもたちには、不要な薬づけの食べ物を与えたくない。病気でもないのに薬を与えられ、結局は生命力を奪われる牛や豚や鶏の一生も哀れ。