自然養鶏

newmoonakiko2010-02-08

この写真は、沖縄みやぎ農園のニワトリたち。海の見える丘の上にあるんだって。採集場で玉子をとろうとすると、雄が「だめ、だめ」と足をツンツンするんだそうだ。思うにニワトリの雄と雌は半々に生まれるのに10羽の雌に1羽の雄が生態的にベストで(これはあくまで飼う人間の都合だ)、9割の雄は生き残れないのは残酷な話だ。雌は雌で、毎日子孫を残さない玉子を生んでいくのだから雌の生理も不可思議。けんかばかりする雄はいらない!浮気ばかりする雄はいらん!とどこかで観念したのかもね。みやぎ農園のニワトリたちは、雄も雌も仲良しみたいに見える。

ところで、こうした楽園で暮らせるニワトリは、1000羽に1羽の割合なのだという。あとの999羽のニワトリは、経済効率のために山奥の人目につかない工場のゲージと呼ばれる狭い檻で一生を終える。抗生物質入りの輸入配合飼料を与えられ、生かさず殺さず。同じニワトリの一生でもずいぶん違うね。

自然養鶏のマックスは、1000羽と聞くが、みやぎ農園は8000羽だ。有用微生物の発酵技術がポイントらしい。コンクリートから土の上にニワトリを取り戻す養鶏技術はあるのだが、その前にゲージでニワトリを飼うって変じゃないと思う人たちが増えないとね。そう、人間だってゲージの中で生きているようなもの。自分に本当の自由があるのか、真剣に問うとき、ニワトリも開放される。今はやりの「市民自治」だって、自由がなきゃ、実現できなんだから。