餃子

明治生まれの母親が、戦後はじめて料理したのが、私の記憶によれば「支那そば」と「餃子」だ。これに「コロッケ」「カレー」が続く。こういう料理が続くと、子供心に「お母さん、がんばってるね」と思ったものだ。と、思う。

ことに「餃子」が食卓に並ぶとうれしかったな。「餃子」を「さめこ」と読んだ人もいたというが、私は「ぎょうざ」を「餃子」って書くのは知らなかった。と、いうように戦後生まれの日本人がはじめて口にした外国料理は、どうも中国料理のようだが、どうだろう?

横浜生まれの夫が大好きだった中華街に行く。「この店で食べたよね」とか言いながら、店を物色するのだが、ありがたいことにどの店もお一人様1680円とか1980円とかになっていて、価格は安心できる。食べ放題という店も多い。昔は、こんなことは考えられなかった。どうも、中国産餃子事件で横浜中華街は大打撃を受けたらしい。

中華街の餃子が、本国からの冷凍ものとはとても思えないが、ある種の風評被害というものだろう。そういえば、焼き餃子として日本で初めて販売を始めたのは紀文食品だ。冷凍食品となるのは、国民食の証拠だが、やっぱり冷凍は冷凍だと思ったのだが、そういう情報は下の世代にはつながらなかったようだ。

「餃子」、休み中につくろうかな?