梨の除染

私たち農民も「被曝実証実験」だったと笑う大内孝さん。今夏の労働被曝線量から推定する「年間外部被曝線量」の数字が解り、3月の被曝も合わせると、「5ミリシーベルト/年」前後の値になっている。これは、原発労働者の労災が認定されるレベルの数値だという。

26日に福島第一原発事故の調査結果がでたが、すでに地震直後からこの危機を把握し、公開していれば無駄な被曝は避けられたのだ。130億円もかけたというSPEEDIのデータが、全く活かされることがなかった。

大内さんが丹精込めた梨の放射能検査はNDだった。わが身を削っても生業を続ける、この百姓魂を誰が責められるか。反原発運動をし続けてきた大内さんは、この不条理にけっして逃げないと言っている。

この冬は、梨の木の皮を削る。放射線量が3分の1に減る。