余震

う〜ん、とうなった1句。

余震なほ厨の蜆(しじみ)口割らず

福島県浅川町に住む86歳、小山田親作さんの句で、第6回日本農業新聞俳句大賞に輝いた。5年前に奥様を亡くし、地震の日も台所に立っていたのだろう。余震に脅えるように蜆の口が割らない。私も、蜆だった。受賞をきっかけに震災や目には見えない放射能との闘いを詠み続け、後世に伝えていきたいと書いてある。蜆も私も、生き延びなくては。