酢が特定農薬?

newmoonakiko2007-07-10

有機農家を訪ねて、「さぁ、酢も農薬って、どう思う?」って聞かれて、その意味がはじめ理解できなかった。私たちが食べている食酢の話だ。食酢は、殺菌効果があるので、薄めて作物に撒く話はよく聞いていた。「食酢が農薬なら、寿司屋はどうなるの」とか、まるで漫才。食酢のほかに重曹、害虫に寄生するハチなど天敵も特定農薬なんだって。3つとも、「農薬」という名になじまないし、これが「農薬取締り法」の対象になるのかと不思議に思う。そもそも化学的農薬と植物や動物に由来するものを一緒に論じるのは、無理があるのだ。製薬会社が製造する化学物質は、動物実験などを行うことができるし(行わなければならない)、その効果との因果関係を調査実験することができる。しかし、農家が独自につくりあげた病虫害対策の秘薬は、経験値しか知りえない。畑に使ってその効果や残留値を検証しようとすれば、数百万のお金がかかるのだそうだ。あほらし、食酢ですよ。自然由来のものが、安全であるとは限らない。けれども、化学農薬は食べられないが、食酢は食べられる。科学的数値優先のテーブルに有機資材を乗せて、科学的判断をしても意味がない。むしろ、製薬会社のおもうつぼかもしれない。今まで化学薬品を使わずに努力して開発してきた栽培方法が否定されるのではないかと、農薬取締法の改正時に農水省に抗議したのは、わが友人だ。その後、どうなったのだろうか。

教室のYちゃんが、学校で栽培した枝豆。「日照不足だから、うまくできなかったんね」と最近とみに農業に関心が深くなったKさん。でも、ゆでて食べたら、おいしかった。