生ごみリサイクルで元気野菜

newmoonakiko2007-11-10

生ごみ先生こと吉田俊道さんの講演を久しぶりに聞く。食べ物は、みんな生きていて、そのいのちを頂いて、私たちが生かされている、という当たり前のことを実感することは、本当に少なくなってしまった。野菜の残りくずや食べ残しを密封容器に入れてボカシをかけて漬物のようにする。それを土に返して堆肥にし、お野菜をつくる。農業を知らない私でも、おいしい野菜ができてびっくりした。長年やっていると、生ごみを焼却するなんてもったいないという思いになる。吉田さんは、元長崎県の職員で、農業改良普及員だったが、15年ほど前に慣行農業に疑問をもち、職員を退職して、有機農業の農家に転じた。その後、生ごみリサイクルを提唱して、地元佐世保の市民や子どもへの啓蒙活動を行っている。安心安全を農業に求めるのではなく、自分で健康な野菜を作ってしまおうという発想だ。有機農業を実体験した市民が増えた時に必ずや日本の農業は変わっていく、というのが吉田さんの信念だ。今年末には、「大地村」という元気野菜(生ごみリサイクルから出来た野菜)を市民が持ち寄る販売所が誕生する。これは直売所とも違う、元気野菜を通しての市民の交流の場となる。まず、善意がまわり、その後に経済がまわればよいと言うのが、吉田さんの考えだ。吉田さんは、明日は町田、あさっては鎌倉で講演だそうだ。日本中に飛び火して、生ごみを捨てない社会にできればいいと思う。たかが、生ごみリサイクルなのだが、ここに実は大きな意味があることに気づいている人も増えている。吉田さんの活動を世直しととらえ、報道し支援した西日本新聞社に敬意を表したい。