俳句

いつもの位置

初電車待つといつもの位置に立ち俳人協会カレンダー1月の句。「初電車」を「初春」や「初日の出」と読み替えてみる。「原点」あるいは、「初心」が、「いつもの位置に立つ」となる。お見事な正月の句だ。と感心していたら、この作者岡本眸さんが、第49回…

ピースカフェ句会

憲法改正が浮上して、いまにも改憲するような政治状況となったのは、今から2年前の話だ。このまま、流れにまかせてはおけない!そんな気持ちの人々が集まって、毎月1回のペースで「ピースカフェ」という通信を出し続けてきた。テーマは、平和だ。平和を望…

子規と虚子

明治の作家、斎藤緑雨が、小田原について「山よし海よし天気よし」と喝破している。簡単明瞭の13文字。さすがだ。 根府川や石切る山の青蜜柑 これは、正岡子規。子規が、根府川に来たんだというだけで、想像が膨らむ。下の道から山を眺めたのだろうか。色…

秋深し隣は何を・・

小田原俳句協会報が送られてきた。西湘地域には、俳句の結社が30ぐらいあるようだ。じっくり、読むとなかなか興味深い。神奈川県笛まつり県知事賞なる1句 座れやと花野の石に呼ばれけり(芹沢徳光) この景の大きさ。さすがだ。 賢治の詩そらんじている案…

自由俳句

啓蟄の日本行方不明かな この句の作者は、1950年生まれの渡辺誠一郎。この句がいつつくられたかは知らない。 日本の行方知れずに台風禍 もちろん、没でした。没でしたが、参加者の共感は得ました。「この国は、どこに行くのかしらね」。 湾岸戦争の時に…

頭のマッサージ

後ろから見ると、右肩がこんもりしているのだそうだ。右だけ、太ったわけではない。コリなのである。おかげで、頭まで血が回らない。いい考えがわくはずがない。足湯、足揉み、整体それに俳句。来週の月曜日が、句会だ。兼題は、萩と稲妻。日本は行方知れず…

源氏物語

源氏物語が生まれて来年で1000年になるという。いわば、一般教養として円地文子訳で読み、貴族社会における男女の物語を一般の恋愛論として瀬戸内寂聴訳で読み、それから久しい。手を変え、しなを変え、時代にマッチできるオリジナリィティ。紫式部が1…

北原白秋甦る

白秋の生まれ故郷は福岡県柳川市である。柳川市では年に1回盛大な「白秋祭」なるイベントがあるという。これに招待された知人曰く、このお祭り「白秋らしくない」そうだ。実際に行ったことがないのでわからないが。 ところで、白秋は小田原に8年間居を構えて…

子供の日

我が家の鍾馗(しょうき)様を出すのを忘れた。こちらの鍾馗様を見て思い出した。威風堂々の様。こういう感じの人、最近みかけないな。家の守り神不在ってことでしょうか。まぁ、忘れてるんだから・・なんとも。 幟立つ里一陣の風湧きて子離れて武者人形に酒を…

座れば牡丹

立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花 という。昨今、こういう美人見ていない。で、いるんだろうか?どこかにいるとして、座れば牡丹である。貫禄のある美人なのであろう。座るという行為に内面の豊かさを見る。牡丹ちってうちかさなりぬ二三片 与謝蕪村 蕪…

寒春

ふきのとううどせりよもぎ春狂想「こしあぶらは?」「寒さでまだ顔を出さない」 小田原扇町「はつ花そば」での会話。こしあぶらか?もう少し暖かくなったら、こしあぶらのてんぷらを食べにいきたい。山の幸も、顔を出していいものか考えているのだろう。よく…

秋暑、鳳仙花、無花果

先月お休みした句会。今月はなんとしてもでようと、頑張った。時間のやりくりも大変だが、句会に手ぶらではいけない。いくら初心者でもあっても、4句はなんとしても、ひねりださなくてはならない。今月の兼題は、秋暑と鳳仙花。鳳仙花を最近では見ない。昔は…

枇杷(びわ)を喰ふ

月に1回の句会でした。仕事の関係で、途中で抜けださなくてはいけないが、ともかく月4句出すと決めている。主人が亡くなって、もうこれ以上泣けないという時、涙が言葉になって俳句になった。たまたま、NHKテレビ(その頃はテレビを見ていたんだ)の秋の俳…

亀の甲より年の効?

2泊3日の研修で罐詰になっている。宿泊先近くの江ノ島水族館。入ってみたいが、時間がない。で、資料館にいる亀に会ってきた。今日は、私の誕生日。亀の甲より年の効といわれるまでに後どのぐらいの歳月がいるのだろうか。本日は川柳 しみじみと 亀の顔みる …

梅の花ほころぶ

小田原城の梅が満開となった。寒さが厳しかっただけにことのほか今年の梅の開花は待ちどおしかった。 梅一輪いちりんほどの暖かさ 芭蕉の高弟、服部嵐雪の作だが、冬から春にかけての時の移ろいを見事に表して、これ以上どうすればいいのという句である。喜…